大雲寺|文京区白山にある浄土宗寺院

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寶國山大雲寺|文京区白山にある浄土宗寺院

大雲寺の概要

浄土宗寺院の大雲寺は、寶國山荘厳院と号します。大雲寺は、専擧順應上人順應和尚が開山となり寛永3年(1626)本郷丸山に創建、承応2年(1653)当地へ移転したといいます。

大雲寺
大雲寺の概要
山号 寶國山
院号 荘厳院
寺号 大雲寺
住所 文京区白山2-14-5
宗派 浄土宗
葬儀・墓地 -
備考 -



大雲寺の縁起

大雲寺は、専擧順應上人順應和尚が開山となり寛永3年(1626)本郷丸山に創建、承応2年(1653)当地へ移転したといいます。

「小石川區史」による大雲寺の縁起

寶國山荘嚴院大雲寺。浄土宗鎮西派、知恩院末。本尊阿彌陀如来。當寺の開創は寛永三年で、始めは本郷丸山下田町にあつたが、承應二年御用地として召上げられ、當地へ引移つた。開山は専譽上人順應和尚(寛文六年九月七日寂)、中興開山は覺譽上人玄随和尚(寶永六年十月四日寂)。『文政書上』には境内千四百九十四坪としるされてゐる。寺内に江戸の戯曲者二代目烏亭焉馬の墓がある。(「小石川區史」より)

東京名所図会による大雲寺の縁起

大雲寺
大雲寺は、白山御殿町十六番地にあり、寶國山荘厳院と號す、浄土宗、知恩院末、寛永二丙寅年の起立にして、開山は専擧順應上人なり、承應二癸巳年此地に移る、満蓮社覺譽上人を中興開山となす。現住板垣堪禅。
馬頭観音、境内にあり。
小石川志料に云、馬頭観音堂、九尺四方、門を入り正面にあり、馬頭観音と云額を掲ぐ、堂内中央、高さ六尺許の厨子なり、高麗國より献したる館林様(綱吉)様の御馬なりし、此地へ埋め、馬頭観音と崇めたるよし、住僧の云へり、
寛文五乙巳暦三月 館林様御馬 別當衆
堂宇は廃られて、今や其馬を存するに過ぎず、寺門の位置も變更せり、門内右の方七八間、戒名「観達直生善畜」
寺内に二大焉馬(戯作者)、佐々木萬三郎の墓あり。(東京名所図会より)

大雲寺所蔵の文化財

  • 木造阿弥陀如来坐像一軀(区指定有形文化財)

木造阿弥陀如来坐像一軀

大雲寺に伝わる仏像で、本尊として本堂に安置されている。この像は、ヒノキ材の一木造り、高さ95.6cm。一木造りは、平安時代初期から中期にかけて多く用いられた古風な技法である。
頭部の奥行きの深さ、左の脚部などにみられる角の立った衣文などに、平安時代中期の余風が認められる。しかし、衣文をできるだけ省略し、彫りを浅くし、全体にまるみを強調した穏やかな作風から、定朝様の影響を受けた平安時代後期の作と考えられる。
この像は、その作風の特徴から、また、本区所在の仏像として製作年代が最も古い時期に属することから、貴重な文化財である。(文京区教育委員会掲示より)


大雲寺の周辺図


参考資料

  • 東京名所図会
  • 「小石川區史」