大光寺|八王子市初沢町にある真言宗智山派寺院

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正名山大光寺|多摩八十八ヶ所霊場

大光寺の概要

真言宗智山派寺院の大光寺は、正名山地蔵院と号します。大光寺は、高尾山薬王院第九世・源恵上人が元和元年(1615)創建したといいます。多摩八十八ヶ所霊場70番です。

大光寺
大光寺の概要
山号 正名山
院号 地蔵院
寺号 大光寺
住所 八王子市初沢町1352
宗派 真言宗智山派
葬儀・墓地 -
備考 多摩八十八ヶ所霊場70番



大光寺の縁起

大光寺は、高尾山薬王院第九世・源恵上人が元和元年(1615)創建したといいます。

新編武蔵風土記稿による大光寺の縁起

(原宿)大光寺
境内除地、千百坪、小名初澤にあり、勝名山と號す、新義真言宗、高尾山薬王院末なり、開山智海元和四年七月三日寂す、客殿八間に六間半、本尊弥陀木の坐像にて、長二尺五寸なるを安す、別に本尊の前に不動を安す、木の立像、長一尺三寸、左右の童子は各長五寸餘にして、共に定朝の作なりといふ、開闢は本山九世の僧源惠なりと云へり。
住吉社。本堂の前北寄にあり、社二尺四方にして、覆屋一間に七尺、東に向ふ、此社いかなる故ありてか、社領五石を附せらる、昔は此社小名落合口留番所のほとり、御朱印地の内にありしが、洪水にて川欠せしまま、三十年ばかり以前この境内に移せりと云。
地蔵堂。同じ並にあり、二間半四方、東に向ふ、木の坐像にて、長二尺許、地蔵を安す。(新編武蔵風土記稿より)

境内掲示による大光寺の縁起

高尾の峯をはるかに眺め幽玄なるたたずまいの中に屹立する正名山地蔵院大光寺は、弘法大師の教えを汲む多摩四国八十八ヵ所第七十番札所霊場の真言宗寺院です。
当山は元和元年(一六一五)、高尾山薬王院第九世・源恵上人による開基で中興開山広雄上人より今日まで中興第十五世を数えます。中興開山から開基まで遡ると、かなりの人数の僧侶により継承されてきたことがうかがわれます。
およそ百九十年前、天明五年(一七八五)中興第六世憲善上人の古文書によれば本堂九十一畳、境内杉、さわら五、六千本余り、また大南院より五石、以下常憲院、温恭院、昭徳院、明徳院より九通の御朱印状と御朱印地を賜り往事の隆盛のさま、堂々たる伽藍の様子がうかがわれます。明治十五年災害に懸り惜しくも本堂・庫裏等が焼尽しましたが、明治四十三年高尾山の本堂であった薬師堂を大光寺本堂として、また山門も同時に移築しました。庫裏は清水次郎長一家の客分で映画、演劇、講談に登場する関東綱五郎の旧宅を移築したものです。
しかし、この本堂も昭和四十年代に入り老朽甚だしき為、昭和五十年に、地下客殿、地上一階を新造再建しました。珍しい北向きの本堂で、御本尊様は喜多向阿弥陀如来として有名です。願意は、福徳無量、関連守護、財福無量の御利益がとくに強力です。(境内掲示より)


大光寺の周辺図


参考資料

  • 新編武蔵風土記稿
  • 「八王子市史」