上郷天神社。寄居町富田の神社

猫の足あとによる埼玉県寺社案内

上郷天神社。旧社地天神山、富田・上郷地区の鎮守

上郷天神社の概要

上郷天神社は、寄居町富田にある神社です。上郷天神社の創建年代等は不詳ながら、当地より南方に聳える天神山に鎮座、富田の上郷地区で祀られていました。明治維新後の社格制定に際し、当社は無格社とされたものの、明治時代後期に実施された神社整理令に際しては、当社が充分な資産を有していたことから小被神社に合祀されずに独立した社として存続したものの、昭和16年に社地天神山が陸軍用地として接収されたことから、当地へ遷座したといいます。

上郷天神社
上郷天神社の概要
社号 天神社
祭神 菅原道真公
相殿 -
境内社 秋葉・八坂・富士岳大神
祭日 初天神1月25日、春祭り4月15日、天王様7月第四日曜日、秋祭り10月17日
住所 寄居町富田3283-1
備考 -



上郷天神社の由緒

上郷天神社の創建年代等は不詳ながら、当地より南方に聳える天神山に鎮座、富田の上郷地区で祀られていました。明治維新後の社格制定に際し、当社は無格社とされたものの、明治時代後期に実施された神社整理令に際しては、当社が充分な資産を有していたことから小被神社に合祀されずに独立した社として存続したものの、昭和16年に社地天神山が陸軍用地として接収されたことから、当地へ遷座したといいます。

新編武蔵風土記稿による上郷天神社の由緒

(男衾郡富田村)
天神社
不動寺持(新編武蔵風土記稿より)

「埼玉の神社」による上郷天神社の由緒

天神社<寄居町富田三二八三-一(富田字浅ヶ谷戸)>
当社は、富田の一集落である上郷の鎮守として祀られている。創建年代は明らかでないが、『風土記稿』には不動寺持ちの社として載せている。
元来の鎮座地は、天神山と呼ばれる小高い山の頂であった。その様子は、新堀定二家所蔵の「天神社絵図」に詳しく描かれており、急坂を登り詰めた平地に設けられた境内には、大樹が生い茂り、その中に茅葺きの堂々とした社殿が東向きに建っていた。
しかし、この山が、昭和十六年に陸軍の用地として接収されることになったため、移転を余儀なくされた。新たな境内地は、麓の会所が古くから祭りの準備などに利用されていたことから、この隣接地が選ばれた。当時の模様を知る古老によると、本殿・拝殿・鳥居・灯龍などの建築物は牛車に載せて運び、神体は時の神職石田四郎左衛門によって真夜中に遷座したという。またこの移転に合わせて、上郷の地内にあった字西前耕地の八坂神社と字寺ノ上の秋葉神社の二社を境内に合祀した。
なお、本段に納められている天満天神座像の台座銘文には「天神宮御守文化八未年(一八一一)正月吉日 遠州山名郡浜松大佛師幸石甚衛門」とある。(「埼玉の神社」より)


上郷天神社の周辺図