多聞院。さいたま市見沼区丸ヶ崎にある真言宗智山派寺院

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多聞院。さいたま市見沼区丸ヶ崎にある真言宗智山派寺院

多聞院の概要

真言宗智山派寺院の多聞院は、持寶山太子寺と号します。多聞院の創建年代等は不詳ながら、延元年間(1336-40)に俊幸が開山となり草創、永鑁(弘治3年1557年寂)が中興したといいます。

多聞院
多聞院の概要
山号 持寶山
院号 多聞院
寺号 太子寺
住所 さいたま市見沼区丸ヶ崎1186
宗派 真言宗智山派
葬儀・墓地 -
備考 -



多聞院の縁起

多聞院の創建年代等は不詳ながら、延元年間(1336-40)に俊幸が開山となり草創、永鑁(弘治3年1557年寂)が中興したといいます。

新編武蔵風土記稿による多聞院の縁起

(丸ヶ崎村)多聞院
新義眞言宗、山城國嵯峨大覺寺末、持寶山太子寺と號す、開山俊幸寂年を傳へず、中興永鑁は弘治三年寂す、本尊聖徳太子を安ず。
鷲明神社、観音堂。(新編武蔵風土記稿より)


多聞院所蔵の文化財

  • 丸ヶ崎六地蔵石仏(市指定有形文化財)
  • 丸ヶ崎円空作菩薩形坐像(市指定有形文化財)

丸ヶ崎六地蔵石仏

埼玉県域における中世石仏の遺存例は極く稀で、この地のほかには妻沼王子石仏(十二世紀)と、中五十子観音石仏(十五世紀)が知られているに過ぎない。この六地蔵石仏のうち向って右側の五躰は、猪首状で簡素な表現から室町時代中〜後期(十六世紀)のものと推定され、背面に「慶傳禅門逆修」、「□弥陀仏逆修」の銘が、左側の一躰には「寛永十九年」(一六四二)の紀年銘が刻まれている。この地域の名主層夫妻が、あらかじめ自分達の死後の冥福を祈って造立したものと考えられる。なお、もと近くの観音堂境内にあったが、保存のため現在地に移した。(大宮市教育委員会掲示より)

丸ヶ崎円空作菩薩形坐像

小形で表面がやや磨滅しているが、表現様式ならびに鋭い彫刻技法の特徴から円空仏とみられる。頭上に宝冠を頂き、膝上に宝珠と思われるものを持つ形式から観音菩薩または虚空蔵菩薩と考えられるが、尊名を決定することはできない。一部に金箔が認められるが、当初のものではなく、もとは素木のままと思われる。なお、近くの丸ヶ崎新田薬師堂内で発見され、当寺に移したもの。(大宮市教育委員会掲示より)

多聞院の周辺図


参考資料

  • 「新編武蔵風土記稿」