観音院。春日部市小渕にある本山修験宗寺院

猫の足あとによる埼玉県寺社案内

小渕山観音院。本山修験宗の行事職、春日部市指定有形文化財の楼門

観音院の概要

本山修験宗寺院の観音院は、小渕山と号します。観音院の創建年代等は不詳ながら、応安2年(1369)に当寺住職玄通が書した観音像に関する縁起が、江戸時代後期に残されたいたといい、安永2年(1773)には本山修験宗の行事職を許されていたといいます。当寺所蔵の円空仏は平安時代作と推定されている他、楼門は春日部市有形文化財に指定されています。

観音院
観音院の概要
山号 小渕山
院号 観音院
寺号 -
住所 春日部市小渕1634
宗派 本山修験宗
本尊 正観音像
葬儀・墓地 -
備考 -



観音院の縁起

観音院の創建年代等は不詳ながら、応安2年(1369)に当寺住職玄通が書した観音像に関する縁起が、江戸時代後期に残されたいたといい、安永2年(1773)には本山修験宗の行事職を許されていたといいます。

境内掲示による観音院の縁起

小渕山観音院
小渕山観音院は、新編武蔵風土記稿の小渕村、観音院の項に「本山派修験、京都聖護院末、安永二年(一七七三)正月行事職を許さる。小渕山正賢寺と号す。本尊正観音、応安二年(一三六九)住持玄通が書し縁起有に拠ば、古き像なるべし。中興開山は尊慶と云、年代を知らず。」と記されている由緒ある古刹である。
この寺は、この地方の観音信仰の霊場としても有名で、家内安全、商売繁盛のほか、いぼ、こぶ、あざにご利益があるといわれれている。毎年八月十日には、この日産廃すると四萬六千日分のご利益が授けられると言われる四萬六千日祭があり、県内の山伏が参集して護摩修行を行い、近隣の善男善女が枝豆を奉納し産廃する祭礼がある。
また、三月には、かって馬寄祭があり、農耕に住持した牛馬がいろいろな飾をして安全を祈願する祭りがあった。本堂内には、木像の白馬が安置されている。
本尊「正観音像」には、その昔、洪水でこの地に流れ着き、一度はもとの寺へ戻したが、その後洪水でまたもこの寺に漂着したのでお堂を建てて安置したものといわれる伝説がある。
本堂の格天井には花鳥の彩色が施され、格縁ごとに大勢の粕壁宿の商店主の名が記されており、外壁には、多数の絵馬のほか、八丁目の和算士栗原伝三郎が奉納した算額が掲げられている。
また、寺には、「毛のいへば 唇さむし 秋の風」と詠まれた芭蕉の句碑、市内唯一の楼門(仁王門)、七体の円空仏などがある。楼門は昭和四十七年に春日部市指定の有形文化財に指定されている。(春日部市掲示より)

新編武蔵風土記稿による観音院の縁起

(葛飾郡小淵村)
觀音院
本山派修験、京都聖護院末安永二年正月行事職を許さる、小淵山正賢寺と號す、本尊正觀音、應安二年住持玄通が書し縁起有に據は古き像なるべし、中興開山は尊慶と云、年代を知らず、
仁王門
太子堂(新編武蔵風土記稿より)


観音院の周辺図