延命寺|小平市天神町にある真言宗豊山派寺院

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延命寺|旧中藤真福寺塔頭、野中新田開発に際して引寺

延命寺の概要

真言宗豊山派寺院の延命寺は、伽羅陀山と号します。延命寺の創建年代等は不詳ながら、中藤真福寺の塔頭の一つだったといいます。享保年間の野中新田開発に際して入村した者たちの願いにより、野中善左衛門が開基となり享保18年(1733)当地へ引寺、隆翁(天文2年1533年寂)を開山、浄範和尚が中興したといいます。

延命寺
延命寺の概要
山号 伽羅陀山
院号 地蔵院
寺号 延命寺
本尊 -
住所 小平市天神町3-5-1
宗派 真言宗豊山派
葬儀・墓地 -
備考 -



延命寺の縁起

延命寺の創建年代等は不詳ながら、中藤真福寺の塔頭の一つだったといいます。享保年間の野中新田開発に際して入村した者たちの願いにより、野中善左衛門が開基となり享保18年(1733)当地へ引寺、隆翁(天文2年1533年寂)を開山、浄範和尚が中興したといいます。

新編武蔵風土記稿による延命寺の縁起

(北野中新田)延命寺
村の中央青梅街道北側にあり。龍華山地蔵院と号す。新義真言宗、同郡中藤村真福寺門徒、本堂六間半に四間南向、本尊地蔵木像長一尺五寸許、勧請開山を隆翁と云。天文二年九月十一日示寂、当寺は享保二十年の建立なりと云。
稲荷社。境内西の方にあり。上屋二間四方、天王を相殿とす。南向にして前に小さな鳥居をたつ。(新編武蔵風土記稿より)

小平市教育委員会・小平郷土研究会掲示による延命寺の縁起

延命寺は、もともと武蔵国多磨郡中藤村(現武蔵村山市中藤)の竜華山真福寺の塔頭六ヶ寺のうち随一といわれた由緒ある寺院でした。享保年間の野中新田開発に際して入村した者たちによって、享保18年(1733)9月、時の代官上坂安左衛門役所に願いが出され、間もなく許可されてこの地に引寺されたといわれます。
その後、住職五世を経て、浄範和尚が現れてこれを中興したので、浄範和尚を中興第一世として伽羅陀山地蔵院延命寺と称しました。
現在の堂宇は平成18年10月に建設に着手し、平成20年3月に完成しました。あわせて鐘楼も新築されています。(小平市教育委員会・小平郷土研究会掲示より)


延命寺所蔵の文化財

  • 延命寺庚申塔(小平市有形民俗文化財)

延命寺庚申塔

この庚申塔は、嘉永三年(一八五〇)に造立されたもので、市内に現存する庚申塔の中でも珍しいものです。塔は小松石の唐破風屋根付角柱石で、高さ一・七メートル、正面上段に日輪と月輪があり、青面金剛が魔物の天邪鬼を踏みつけて立っています。その顔は至極柔和で笑っているようにもとれます。また台座面の三猿は烏帽子をかぶり、狩衣をつけて足をあげ、一匹は左手に扇を持ち右手で口をふさぎ、一匹は左手に鈴を持ち右手の扇で顔をおおい、一匹は左手にご幣をかつぎ右手で耳をふさいで、三匹で三番叟を踊っているユーモラスなものです。
現在小平市には、二十数ヵ所に庚申塔があり、これらは庚申信仰の最も盛んであった享保一五年(一七三〇)から嘉永三年までの一二〇年間に造立されたものです。(小平市教育委員会掲示より)

延命寺の周辺図