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猫の足あと

金龍山信松院|八王子市台町にある曹洞宗寺院

信松院の概要

曹洞宗寺院の信松院は、金龍山と号します。信松院は、武田家滅亡後に武田信玄の娘松姫(信松院殿月峰永琴大禅定尼)が当地へ逃れて当地に閑居、元和2年(1616)逝去の際に、心源院の第六世卜山和尚が開山となり創建したといいます。武相卯歳観音霊場四十八ヶ所43番、八王子七福神の布袋尊です。

信松院
信松院の概要
山号 金龍山
院号 信松院
寺号 -
住所 八王子市台町3-18-28
宗派 曹洞宗
葬儀・墓地 -
備考 -



信松院の縁起

信松院は、武田家滅亡後に武田信玄の娘松姫(信松院殿月峰永琴大禅定尼)が当地へ逃れて当地に閑居、元和2年(1616)逝去の際に、心源院の第六世卜山和尚が開山となり創建したといいます。

新編武蔵風土記稿による信松院の縁起

(上野原宿)信松院
宿の西にて八木宿の南三丁許にあり、これも寺領朱印地十一石の内なり、初は佛頂山と號せしが、後金龍山と改む、禅宗曹洞派、下恩方村心源院の末寺なり、甲州武田信玄の息女新館尼の舊跡なるによりて造建する所なり、故にこの尼を開基とす、抑新館尼の事蹟を尋るに、信玄第六の女にして、永禄四年に誕生す、幼名を於松と稱す、七歳の時同十年十一月廿七日織田上総介信長の懇望により、その嫡子奇妙丸に婚姻の約あり、然るに元亀三年十二月廿二日遠州三方ヶ原合戦のとき、信長より東照宮へ御加勢として、軍勢を出されしにより、信玄此上はとて手切の使者を贈りける、とかくするほどに翌年に信玄も卒しければ、縁邊をむなしくなりぬ、この後兄仁科信盛によりて節義を守りける人、或は婚嫁を勧むれば尼辞するにいまだ婚嫁せずといへども、聘禮已に行はれしときは、豈そむきて他に嫁せんやと、終に薙髪して世事にあづからず、時に十八歳なり、天正十年甲州滅亡のとき、尼は季妹幼姪を携て同國栗原の海洞寺へ立のきしが、とかく敵國の間なれば便あししとて、ついに武州に来り案下の山中に隠れしに、近郷の士迎て妻とせんとするもの多し、尼誓てしたがはず、去て横山村の中に来り、茅屋を造りて居住す、その困苦日に甚し、されど志を禄し、侍女ともに紡績を事とし、纔に孤幼をはごくめり、然るに舊臣等したひ来りて産業を助る者また多し、ここに横田甚五郎・成瀬吉右衛門、東照宮へ告奉りしかば、その貞操を嘉したまひ、月俸を賜はり、時々御使を以て訊問したまひしとぞ、今にその時の御書ありて證とすべし、やがてかの妹女を召されて侍女としたまふ、これ萬千代殿の母公なり、姪女二人もまた岩城城主内藤忠興と足利の庶流宮原義久とに嫁けり、これ皆尼の苦節によりてその幸を得たりとなり、尼嘗て法を心源院の第六世卜山和尚に傳はりて、日に志を持て修悟大に詣れり、元和二年四月十六日端座微笑して逝し、信松院殿月峰永琴大禅定尼と諡す、春秋五十六、臨終に和尚し約し宅を捨て寺とせしと云、故に卜山を開山として尼の牌子を安し、永く法燈をたれしとぞ、尼の百年追善のとき、仁科信盛が子孫仁科内蔵助資真と云もののかきし記あり、粗尼の事状を見るにたれり、その文に、(文省略)。
門。
本堂。七間に六間、本尊は釈迦、脇士文殊普賢を安す、開基新館尼の像も厨子に納て安置せり。
玄關。庫裡。
鐘楼。今廢して鐘は本堂の櫓に懸く。
寺寳。
東照宮御書一通。奉書のごとき料紙へ書せられしものなり、文字滅て讀がたし。
ことしのめてたさしうきまて人以下文字滅あまりのう事ふくさ一きん候きかしこ 返々御つかひまいらせ候おそれいり以下文字滅
椀三具。内六ツ組一具、腰高椀二具、東照宮より尼へ賜りしものなりと云、其圖左に出す。
新館尼手蹟一軸。武田信玄手蹟一軸。
薙刀一振。兼則の作なり。
蟠龍軒母衣一領。軍船雛形二艘。
以上二種は仁科資真が寄附のものなりと云。
秀吉文書一通。(新編武蔵風土記稿より)


信松院所蔵の文化財

  • 木製軍船ひな形(東京都指定有形文化財)
  • 木造松姫坐像(八王子市指定有形文化財)
  • 松姫尼公墓(八王子市指定史跡)

木製軍船ひな形

小早川隆景の軍が使用した軍船の模型と伝えられ、松姫の兄、仁科盛信の子孫である仁科資真から寄進されたもので、当時の船を知る貴重なものです。
正徳四年(一七一四)の仁科資真寄進目録も合わせて伝えられています。(八王子市教育委員会掲示より)

木造松姫坐像

寄木造、玉眼。彩色されており、剃髪し法衣に袈裟をつけた尼僧の姿で、松姫百回忌に当たる正徳五年(一七一五)頃の作製と考えられています。(八王子市教育委員会掲示より)

松姫尼公墓

松姫はこの地で没し、信松院の開基となりました。
延享五年(一七四八)八王子千人同心により墓を囲む玉垣が寄進されました。(八王子市教育委員会掲示より)

信松院の周辺図


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参考資料